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 気まぐれコラム (バックナンバー)
■ 26/MAY/2006
ジェラートのススメ。其の壱、ジェラートの味を選ぶときは1回に2つの味までにすること、なぜならあまりに欲張るとそれぞれの味が混ざってしまって、本当においしく食べられなくなってしまいます。舌が急に冷やされるため、感じる事が出来る味覚が最後の方ではあいまいになるので。其の弐、ジェラートは暑い日に食べること、そしてジェラートは少しゆるくなっている状態で食べること。つまり、外は寒過ぎず、中も冷た過ぎずがベスト。あまりにカチカチに凍っているジェラートはイタリア式ではありません。カチカチの物を丸くしてコーンに乗せているお店はジェラート屋さんではなくてアイスクリーム屋さんなので、混同しないようにね。 ハーゲンダッツはおいしいけれど、おいしいアイスクリームでありイタリアのジェラートではありません。其の参、ジェラートを食べる時はのんびりすること。ボケッとしながら食べると味に深みが増してきます。出来れば友達と冗談をいいながら、散歩がてらに食べるといいです。「またパデッラさんがいい加減なこと言ってるぞ」なんてね。
■ 10/JUL/2005
ルコラのすすめ。イタリアの食卓では欠かせない野菜ですが、最近は日本でもスーパーなどで見掛けるようになったみたいですね。このルコラは、日本でも人気のカルパッチョとも相性が抜群なので、お肉を並べたお皿の上にパルミジャーノのスライスと一緒に乗せると、完成度がグンと高くなります。サラダにルコラを加える場合は、ぜひバルサミコ酢で味付けをしてみてください。バルサミコとの相性も格別です。その他ルコラと相性のいい食品を挙げると、ピザ(マルゲリータ)、ステーキ、ツナ、オリーブ、チーズ一般等。ルコラを食べるのに一つだけ大事なポイントは、必ず生で食べるということ。ここだけの秘密ですが、やきとりの上に乗せて食べてもおいしいですよ。
■ 18/MAR/2005
タリャータというメニューがあります。これは牛肉を表面だけグリルしたレアーな状態のかたまり(しばしば骨付き)に調理し、お皿に盛り付ける時に食べやすい厚さにスライスして出してくれる1品です。つまり有名なビステッカ・フィオレンティーナ(ステーキ)をスライスした状態だと思ってください。タリャータという名前も直訳すれば「切られた」を意味します。(日本の鉄板焼き屋さんでステーキをサイコロに切ってくれるパターンが近いかもしれませんね) イタリアのリストランテやトラットリアでよく見かけるメニューですが、お肉好きの人にはビステッカ(ステーキ)とかよりも食べやすいかもしれません。というのも、イタリアでのおいしいお肉の基準は日本のそれとは少し違うので、ビステッカを注文した場合、硬い仕上がりになっていることもよくありますが、(イタリア人は固さよりも味自体を楽しむけれど、日本人の場合やわらかい=おいしいという固定観念があるため、硬いとがっかりする人が多いようですね)タリャータで注文すると、食べやすい厚さで提供されるため硬さが気になることはあまりなさそうです。 それから、お店によってはタリャータ(お肉)をルコラと一緒に盛り付けてくれますが、この組み合わせも結構お勧めです。 もうひとつ覚えておくと便利なのが、ビステッカやタリャータなど、イタリアでお肉のグリル系を注文した場合、(もちろんお店によりますが)味付けが薄いことがあります。で、この場合はサラダのように塩、コショウを好みによって各人が味付けする前提で薄味になっているので、遠慮なくテーブルに用意されている塩、コショウ、オリーヴオイル等で味を調節してしまいましょう。 お肉料理を注文する場合に、付け合せ(コントルノ)も注文するのをお忘れなく。この場合、グリーンサラダやポテトのオーブン焼き(アルフォルノ)等を注文しますが、基本的にお肉料理や魚料理は、そのもの以外に野菜などの付け合せはないものと考えてください。だから付け合せも別で好みのものを注文しておかないと、(少しは飾りでレタスがついていたりもしますが)まったく野菜のない料理だけになってしまうこともあります。おいしく食べるには、全体のバランスをとることも大切になってきます。 イタリアのタリャータ。旅行する機会があれば、ぜひお試しください。えへん。
■ 21/NOV/2004
すっかり更新が滞っていましたが、思い出したように再開します。別に特別な理由なんてなかったので、寛大にご容赦のほどよろしくお願いします。
えへん、さあ、何からはじめましょう?(笑)例えば前回の続きで(時間的隔たりは気にしないように)ピザの話。日本のイタリア料理屋さんやピザ屋に行くと置いてあるタバスコって、イタリアでは使わないって知ってました?聞けば置いてあるピザ屋さんもあるかもしれませんが、それはアメリカ人や日本人など観光客用でイタリア人は使いません。一般的には注文のトッピング以上に何も加えませんが、時々唐辛子を漬けてある「オーリョ・ピカンテ(アル・ぺペロンチーノ)」をピザにかける人はいます。これは大体どこのピザ屋さんにも置いてあるので、イタリア旅行の際はお試し下さい。ピザの上に円を描くように一筋たらーっとかけると、オリーヴオイルの風味とぺペロンチーノのピリ辛感で、食欲が増進されます。特にアンチョビやオリーヴの乗っているピザに合うようです。このオイルは、小さめの容器に唐辛子をエクストラ・ヴァージンのオリーヴ・オイルに漬け込めば、家でも自作可能です。

■ 26/FEB/2004
ピザがおいしい季節になって来ました。うそです。(笑)季節に関係なくおいしく食べられるのもピザの特徴ですね。もちろん季節の食材をトッピングするのも楽しみですが。そんなピザを家庭で楽しんでもらうため「家で作るピザのレシピ」を公開予定中です。スライド形式「MT Pocket Viewer」の使用ライセンス契約を結びましたので、日本の「おひな様」、イタリアの「女性の日(Festa della donna)」の頃の公開を予定し、急ピッチで製作しています。お楽しみに。

■ 17/JAN/2004
早いもので1月も半ばを過ぎましたね。冬の間は温かい煮込み料理がおいしい季節ですが、ミラノの名物は、ラードや豚皮(腸詰ではなく)のソーセージをレンズ豆とブイオンで煮こんだ料理なのですが、非常に重たいため(胃にもたれて)これを食べると翌日はサラダだけでいいなんて言われています。とにかく温かい料理を温かい家族と一緒に和気あいあいと食べて冬を過ごすのがイタリア風です。リストランテもいいけれど、マンマの味はやっぱり忘れられないものなんですね。日本ではおふくろの味なんて流行らなくなっちゃったみたいだけれど。

■ 24/DEC/2003
イタリアのクリスマスはみんな家族と過ごします。マンマの手料理をお昼ご飯に食べるのですが、大体どこの家でも食べ終わるのは夜になります。1日中家族でわいわい食べ続けるのがイタリア式。家族だけといっても、おじいちゃんおばあちゃんの家に集まる家族が20人とか30人を超えることもよくある話で、とにかくマンマは準備が大変です。それでも「やっぱりマンマのラザニアは世界一だよ」といってくれるかけがえのない家族がいる限り、イタリアのマンマの味は不滅なんだと思います。だから、イタリアでこの日ばかりはコックさんの出番はありません。(笑)

■ 19/DEC/2003
パデッラです。この度Milano Timesのご協賛により、ミラノの簡単な旅行案内が体験できる「MTポケットビューア」をここのページでもご覧頂けるようになりました。横のスライドアイコンをクリックしてお楽しみ下さい。パデッラ版のイタリア料理ビューアなんかも考え中です。イタリア料理に興味を持ったついでに、その土壌となっているイタリアについても興味を持ってもらえるとうれしいのです。
■ 12/DEC/2003
「どうしても家で作るイタリア料理がレストランの味にならない」と思っている人に秘密のアドバイスをします。1、パスタをゆでるときのお湯にしっかりと塩味をつける。それがスープだと思って塩加減を見て下さい。2、出来あがったパスタ、お肉料理などをお皿に盛付けた時にオリーヴ・オイルを小さじ1杯ほどかける。これで味が馴染みます。3、トマトベースの料理なら玉ねぎなしで試して見る。手間を抜いて、更においしく。これでダメならご連絡下さい。(笑)

■ 23/NOV/2003
食欲の秋も深まり、食べ過ぎに悩んでいる人も多いかと思います。イタリアでは食後にカフェを飲むことが一般的なので、食べ過ぎに気を付けている人はいかに早くカフェに辿り着くかが勝負の分かれ目になります。(え、別に勝負をしているわけではない?)気が弱いと「じゃあ、カフェ」と食事の終わりを宣言する前に、「ん・・・で、デザートは何がありますか?」なんて寄り道をしてしまい「ああ、また食べすぎちゃった」てことになります。美容に情熱をかける人なら、サラダを食べるときから「これが終わったらカフェを持って来てね」なんて先手を打ったり。とにかく最後に出てくるのがカフェになります。「今日はツナサンドだから飲み物はコーヒー」的な飲み方はないんですね。いつでもカフェで食欲を制限できる、意志の強い人はどのくらいいるのでしょう?さて、カフェ関連で、カフェ辞典を加筆、リニューアルしてあります。時間のある人はチェックして見てね。

■ 18/NOV/2003
イタリア語でデザートの意味の言葉はドルチェ、日本語に直訳すると「甘い物」となります。日本から来た人が結構戸惑うのが、このドルチェの甘さ。甘いの。日本では久しく甘さ控えめのデザートがよし(大人の味?)とされているので、本当に甘いドルチェにびっくりしちゃうみたいですね。でも、ぜひ甘いだけじゃないというところまで味わって、その醍醐味を楽しみましょう。こってりした濃厚で良質なクリームやチーズ(この分野ではマスカルポーネ、リコッタが代表選手)がベースになることが多いので、乳製品好きの人がはまりやすいようです。皆さんも、甘さの向うに広がる世界へ冒険の旅に出かけよう。

■ 29/OCT/2003
寒い季節になって来ました。えへん、寒い日に何か温かいものが食べたくなるのは、古今東西を問わず自然なことのようですね。イタリアではミネストラ(野菜や豆類のスープ)やレンティケ(レンズマメの煮込み)等が恋しい季節です。さて、このスープ物の食べ方ですが、イタリアではパンを手で千切ってどんどんスープ皿の中へ入れ、スープでふやかして食べるのですよ。日本でもコーンスープに小さいパリパリのパンを浮かべて食べたりするようですが、イタリア方式は、テーブルにあるパンをそのまま、しかも沢山スープに入れてしまうのです。こうすると、パンがやわらかく風味よく食べられ、スープもマナー良く飲むというより手軽に食べてる感覚になります。もっと寒くなってくると、ミラノの人は、お豆の煮込みにラードや豚皮の巨大ソーセージを入れて、更に防寒度を増した料理をたべます。このお話は、また次回。

■ 17/OCT/2003
イタリア国旗の3色はバジリコ(緑)とモッツァレラ(白)とトマト(赤)です。何しろ国旗にも採用されるくらいなので、イタリアの食卓では大活躍の食材なのです。日本では白いご飯と梅干が国旗に採用されているらしいですね。さて、モッツァレラは南イタリア、しかも水牛のミルクで作った物が一番とされていますが、ミラノなどでも一般的に売られているのは牛乳製が多いですね。だから水牛で作られている物には、ちゃんと登録商標のマークが入っています。常温に戻し、食べる時に良質のオリーヴオイル(と好みで塩)をかけます。もちろん付け合わせにはトマトとバジリコがよく合います。

■ 11/OCT/2003
秋ですね。かぼちゃのおいしい季節ですね。煮物に、天ぷらに大活躍。でもたまにはイタリア風に調理してみましょう。例えば小さなサイコロに切ったかぼちゃをねぎのみじん切りとバターで炒めます。火が通ったら生クリームを少し足して、塩コショウで味を調えます。これをパスタに絡めて出来上がり。もしあれば、松の実かくリを入れてもおいしいよ。このソースは裏ごしして使うと、さらに洗練した感じの一品になります。気が向いたら試して見てね。

■ 13/SEP/2003
えへん、パデッラです。私の名前をまちがえて、バッテラなんて呼んでいる人もいるようですが、この際きちんと覚える事をお奨めしておきます。さて、また今年も食欲の秋がやって来ました。年中食欲満万の人でも、やはり秋の味覚はうれしいものだとおもいます。栗やキノコに代表される季節の素材の中でも、イタリアで一番よろこばれるのは、生のフンギ・ポルチーニではないかと思います。この時期は、どこのレストランでもメニューに載っているんじゃないかしら。1年中、冷凍や乾燥でお目に掛かりますが、生の食感はまた格別。パスタ、リゾット、お肉の煮込み等、幅広く味わえるのも魅力ですね。

■ 9/JUL/2003
サラダ(イタリアではインサラータ)は世界共通のメニューと思われがちですが、結構国によって違いがあります。日本でいうフレンチ・ドレッシングみたいな製品化したドレッシングを使うのはアメリカ系のサラダで、ヨーロッパは今でも卓上のオーリョ(オイル)、アチェット(ビネガー)、サーレ(塩)を使って自分でその場で味付けするのが一般的です。しかもサラダの葉っぱもレタスばかりとは限らず、赤いレタスっぽい葉っぱや芽のような小さな葉っぱ等いろいろ使われています。最近は日本でもお馴染みのルコラもよく見掛けますね。そして一品料理として食べる場合(インサラトーネ)は、チーズや生のフンギ(マッシュルーム)も入ります。気分をかえてアチェットをバルサミコにするのもいいですね。ちなみにバルサミコ酢とルコラの相性は奇跡的です。暑い夏の夜はさっぱりとインサラトーネで済ますのもいいかも。

■ 3/JUL/2003
イタリア料理の基本はポップだって知ってました?何がポップかというと、イタリア料理には欠かせない食材3品の頭文字でPOPになるのです。Pomodoro(ポモドーロ/トマト)、Oglio(オーリョ/オリーヴオイル)、Parmigiano(パルミジャーノ)です。その他ではバジリコやモッツァレラなんかもありますが、とりあえずこの辺りの食材さえあれば、おいしいイタリア料理が食べれるということです。そして基本食材がおいしければ、飽きが来ないでいつまでも楽しめるベースが出来たことになりますね。今度はそこからどんどんバリエーションが増えて行くわけで. . . やはりおいしいものには切りがありません。(笑)


■ 3/JUN/2003
イタリア料理に欠かせないバジリコやサルビアは、プランターや植木鉢で簡単に栽培出来ます。手入れもたまにお水をあげればいいだけなので簡単です。だから皆さんにも自家栽培をお勧めするわけです。ちょっとバジリコでもあれば・・・と思っても、「わざわざ買って来るのは面倒だから使わない」なんてことがなくなり、使う量だってがぜん増えて来ます。マンネリになりがちなお肉料理だって、サルビアがあれば一味変わりますね。パスタも「今日は材料がないからアーリョ・オーリョ・ペペロンチーノにしようかしら」というときもサルビアでちょっと気分を変えれます。もちろんペスト・ソースも自家製だね。日が当たるベランダなどで試してみてね。

■ 27/MAY/2003
イタリアで美味しいお肉の条件は、まず赤身であること。とくにTボーン・ステーキなどの時は、いい赤身の肉を選びます。カルパッチョなど生で食べるお肉ももちろん赤です。日本では「美味しいお肉は霜降り」だと思っている人が多いのですが、世界的にはそういった価値観はあまりないようですね。霜降り肉は美味しいというよりも柔らかいところに価値観が置かれているので、やはり別ジャンルのお肉になると思います。実際にトスカーナの美味しくて柔らかい赤身のお肉を食べてカルチャーショックを受ける日本人も多いようです。もちろんイタリア旅行中に硬いステーキに出くわすこともあるかもしれませんが、それはそれで硬いけれど美味しいお肉かもしれません。柔らかさばかりに惑わされず、お肉の味そのものを楽しむことも覚えておくと損しませんよ。

■ 25/MAR/2003
イタリアには朝食がないって知ってました?実際イタリア語では昼食と夕食は「食べる」と表現しますが、朝食に相当するコラツィオーネは「コラツィオーネをした」と表現します。日本人に限らず、イタリア観光をして「ホテルの朝食がコーヒーと菓子パンだけでがっかりした」という話を時々聞きますが、それは朝食がないのだからしかたがないのです。一般的にはカプチーノとブリオッシュ(甘いクロワッサン、ジャム入りやクリーム入り以外にも種類はいろいろあります)やビスケットで朝は軽く済まして昼食に備えるのがイタリア式なので、ちゃんと朝食を食べて1日を始めたい人はイギリス式で行きましょう。でも「イギリスでおいしく食べようと思ったらイングリシュ・ブレックファーストを3回食べなさい」と意地悪をいう人もいるけどね。そもそもちゃんとしたイタリア式の夕食をたべたら、「翌日の朝は軽く」となるのが自然なことだと思いますよ。(笑)

■ 18/MAR/2003
イタリア人が食にかける情熱は、食事に費やす時間にもよく現れています。例えば友人を家に招待して食事をするときも、食前酒、前菜、パスタ、肉料理、デザート、カフェ、食後酒の順番で、どの家庭でもレストラン並のおもてなしが普通。で、ワインを飲みながらたっぷり時間をかけて、お喋りを楽しみつつ食事します。夕飯なら8時からはじめて11時過ぎに終わるのが普通です。これが何か特別な日(ナターレとか)だったりすると、更に時間が延びてしまうので、1日中食べてる感じになってきます。(笑)もちろんどこの家庭でも料理するのはイタリア料理。家で中華や日本食を作るマンマは殆ど見かけません。だって「イタリア料理がこんなにおいしいのに、他の物を作る必要なんてないでしょ」です。他の国のメニューは、たまに外食で味見する程度。こんなに国民に愛されているので、進化する事も怠らないイタリア料理ですが、基本はいつもスタンダードなメニュー。やはりなかなか奥が深いのだ。

■ 7/FEB/2003
イタリアの「パンチェッタ」は「ベーコン」と訳されていますが、同じ部分だけれどもう少し生っぽくて柔らかいです。料理用にサイコロに切ったものも売っていますが、スライスした物をそのままいちじくと食べたりしてもおいしいですよ。

■ 28/NOV/2002
「素」のメニューでピザを選ぶと、マルゲリータになります。生地にのっているのは、トマトソース、モッツァレラ、バジリコだけ。ソースにバジリコが入っていることもありますが、基本は赤(トマト)白(モッツァレラ)緑(バジリコ)の3色。実は統一イタリアの国旗を決める会議をしていた日の昼食がこのマルゲリータだったので、イタリアの国旗は「赤白緑」の3色になったそうです。(冗談だってば!)話を戻すと、このシンプルなピザがイタリアでは1番人気のメニューです。「照り焼きチキンピザ派」の人も1度ベーシックを試してみてね。

■ 14/NOV/2002
「素」のメニューというのがあります。「素うどん」みたいにそのものズバリだけを食べるメニュー。パスタは「パスタ・ビアンコ」と呼ばれています。塩茹でしたパスタをバターまたはオリーヴ・オイルであえただけの1品。でもせめて「かつおぶしかねぎ」くらいはのってて欲しい人は、パルメジャーノの粉末にしたのをかけて食べます。さすがにレストランではメニューに乗ってませんが、イタリア家庭で子供に1番人気のメニューです。そう、小さいときから「パスタ」そのもののおいしさで育つのだから、イタリア人が「パスタ」にうるさいのは当たり前なのだ。

■ 11/NOV/2002
「炊き立てのご飯に絶妙に漬かったお漬物類、もしくは梅干がないと生きていけない、ああ、日本人に生まれてよかった」と思っている人も多いと思います。「あの何でもなさそうで絶妙なバランス感覚って外国の人には解らないのじゃないかなあ?」と疑問に思う人もいるかもしれません。でも、これってどの国の人も思うことなんです。もちろんイタリア人だって思っている。例えばイタリア人が海外に旅行した際、いつも口にするのが「パスタがまずい」ということ。これは先に書いた「炊き立てのご飯」に通じる問題で、やっぱりそうなのである。何とか食事が済んで「カフェ」となったときでも、イタリア国外でイタリア人が納得できる「カフェ」が普通に飲める国は皆無です。もう断言出来ちゃう。「だって、エスプレッソマシーンでシューって出すだけじゃない?」と言っても「出す」人の文化的下地がないとムリなんです。例えば「炊き立てのご飯」だってもろに文化的下地の上に成り立つ価値感で、下地のない上に無理やり構築すると「ただの味のないお米」になちゃうのは避けては通れません。とにかく皆手前ミソなんだけれど、ここではイタリア人にとっての「炊き立てのご飯」的食べ物のニュアンスをお伝えできればいいなあと思います。

■ 10/AUG/2002
「よい子のマナー教室」その1、日本からヨーロッパに旅行へ出て、おしゃれなレストランで食事したいけれど、マナーに自信がない人いませんか?「食事は細かいことは気にせず、楽しんで食べるのが1番」なんていいますが、最低のルールは出来る限り守った方が周りの人にも気持ちいいものです。例えば日本人の苦手なスープ系の食べ方。これはコツを覚えると以外と簡単にマスターできますよ。コツは「スープを食べる」つもりでスプーンをぱくっと口に含むようにすればいいのです。いくら音を立てないようにしようとしても、スプーンからすすっていると、どうしても音が出てしまいます。スープに限らず洋食系は汁っぽい物も全て「食べる」ようにして、飲んだりすすったりしないようにすればいいのです。もちろんワインやビールは「飲み物」なのでいつも通り飲んでいいですよ(笑)。

■ 6/JUL/2002
カフェの「イタリア風正しい飲み方」を紹介します。「カフェってエスプレッソのこと?」もちろんそうです。それ以外のカフェはそれぞれ名前があるので、浮気しないでカフェといえば「エスプレッソ」だと思ってください。まず砂糖を最低でもスプーンに1杯入れてください。理想は2杯ですが、4杯までは常識的な範囲だと思ってください。「えっ、私いつも砂糖なしで飲んでる」という人は、この際考えを改めましょう。砂糖なしのカフェは存在しません。砂糖を入れたら気長によく混ぜます。この時スプーンは短めに持ち、手首は固定したまま指先の運動だけでかき混ぜます。図1最低でも1分間はこの作業を続けます。飲むときは2回から3回で飲み干し、最後にカップの底に残った、溶け切っていない砂糖をスプーンですくって舐めます。(このフィニッシュのためにも砂糖は欠かせません)

■ 25/MAY/2002
BBSでカフェについて質問を受けたので、それに答えているうちにイタリアのカフェ事情の複雑さを再確認しました。そこで家で飲むカフェについてもう1つ。普段イタリアの家庭で飲むカフェは、マッキネッタ図1と呼ばれるコンロにかけるタイプの物で出すのが一般的。パスタを茹でる鍋とこのマッキネッタはイタリア生活の必需品なのです。 でも最近は小さなエスプレッソマシーン(バールで使ってるやつの小型版)を使う人も増えてきました。さて、前出のマッキネッタはコンロにかける下の部分に水、中間にコーヒー豆を入れて、沸騰したときに勢いでお湯(蒸気)がコーヒーの粉を通りぬけ上部に溜まる仕組みになっています。そのマッキネッタにナポリ式という旧式のタイプがあります。こちらは火にかけて沸騰させ、中間にコーヒー豆を入れるところまでは同じだけれど、沸騰したらすばやくマッキネッタをひっくり返してドリップする要領でコーヒーを出します図2。秘密はひっくり返した時に下になってコーヒーが落ちる部分にポットのような注ぎ口が付いていること(ちょっと説明が難しいね)。今では見つけるのも一苦労のナポリ式の話しでした。
■ 18/MAY/2002
また辞典を増やしたいなあと思っています。「カクテル辞典」なんかどうだろう?それよりも「 Casa del formaggio (チーズの館) 」のように連載記事にした方がいいかしら、なんて思ったりもしてます。
その他にも新企画のアイデアだけはあるのだけれど、気まぐれなので実際に始めるところまでなかなか行きつかないのです(笑)。その内ね。
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