BONSAI 3/MAY/2000
昔、昔、ミラノ・タイムスがインタ-ネット化するずっと前(もう5年ぐらいたつかな:ひとり言)の記事の続編。
 エイズ救済基金が毎年売っている盆栽、今年もありました。売上の一部がエイズ患者の救済に当てられているもようです。ずっと続いているところをみると、成果は上がっているのかな。街のあちこちに『盆栽スタンド』が出て、一鉢25000リラぐらいの感じで盛大に売られています。
 イタリア中いたるところにある『盆栽センタ-(CENTRO DI BONSAI)』には、結構りっはな鉢があったりします。
 でも、やっぱりどこか物足りないものが多いです。イタリア盆栽の特徴、まず松がほとんどない。「えっ、盆栽なのに松がない?」
 はい、松が少ないですね。これは好みによるものか、輸出入の問題によるものか、ちょっとわかりかねます。(今度誰かに聞いとくね。)盆栽専門誌(実際に数冊出てます)には、『今月の名品』のコーナーで”日本の”盆栽名人による松の盆栽が紹介されたりしているようです。
 エイズ救済基金の盆栽キャンペーンは『ボンサイ・エイド・エイズ』といいます。これは春のある期間に限定されたキャンペーンです。街にある盆栽センターのほうは年がら年中やっています。そう、盆栽センターといっても、店の半分(ときにはほとんど)は普通の花屋さんです。ちなみに。
 イタリアに限らず、ヨーロッパで盆栽は安定した人気を保っているようです。パリでもミラノでも、ショーウィンドーを飾る盆栽達、日本では?「今年の誕生日、彼に盆栽プレゼントしてもらっちゃった。」なんて、ちょっと聞かない話だと思いますが、そんな人知ってたらご一報下さい。いないよね。
 あっ! 3/MAY/2000
 それは一瞬の出来事でした。朝の通勤ラッシュ、皆駆け足でメトロ(地下鉄)に乗ります。東京程ではなくても、ミラノにもラッシュで混み合う時間帯があります。ただ、イタリア人は皆おしゃべり好き。混んだ地下鉄や電車の中は、いつもガヤガヤ。うるさいのなんのって。イタリアの中で、例えばヴェネチア-ミラノやミラノ-ロ-マなんかの夜行列車を利用したことがある人は、少なからずイタリアの若者のおしゃべりにうんざりしたことがあるはず。
 話を戻して、ある日朝の地下鉄に乗っていると、駆けけ込み乗車をして乗車をして来たおじさんがいました。おじさんはなんとかセ-フ。でもカバンがドアに挟まっちゃった。
 さあ、おじさんは懸命に引っ張ります。「ううん、ううん」と、その時、『プシュッ』と一瞬だけドアが開いて閉まりました。(時々、何か挟まったのがわかった時にやりますね)
 あっ!なんてことだ!こんどはおじさんの頭が挟まっちゃった。周りにいた人達も一様に「あっ!」という顔をしています。そして今度は、非情にもドアは開きません。そのまま地下鉄は走り出してしまいました。  さあ、さあ、おじさんはまたまた懸命に頭を引っ張ります。「ううん、ううん、」努力の甲斐あって、しばらく行ったところで『スポッ』という快音と共におじさんの頭は抜けました。何食わぬ顔をしていましたが、赤くなっている頭を見ると、相当にいたかったはずです。周りの人達は、それぞれ心の中で惜しみない拍手を送っていました。負けるなおじさん!

 その十 タンジェンテ
  図では解りにくいと思いますが(じゃあ何のための図だ!)、胸のポケットから何かつまみ出すようなしぐさを1,2回します。これで賄賂を表すジェスチャー。
 「今回もあの人(政治家)が当選したね。」「うん、あの人はほら、これだから。」という具合に使います。つまり、何かを出すのではなく、お金(賄賂)をポケットに入れるところから来たジェスチャーです。
 サッカーで、ユヴェントスやミランが強すぎるとき、他のチ-ムから苦情が出ます。そしていつも『あそこは審判を買収してる』なんてセリフが出てきます。今シーズンは特によく話題になりました。でもホントは際どい判定に左右されなくても勝てるようでなければ、なかなか優勝は難しいよね。
 用例:「わかってるんだぞ、汚い手を使いやがって。賄賂をつかったな。」 「何、おまえ知っていたのか。そうか、それならこいつでよろしく頼むぜ。」と、賄賂をポケットに・・・
「えっ、何をする!そ、そんな!・・・でっ、でも、今回だけだぞ。」

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