|
あるところに保育園をしている司祭がいました。(注:イタリアに限らず、キリスト教のあるところでは、司祭やシスタ-が経営している保育園、学校、老後施設等があります。私立の学校のようなものです。)
この保育園にはたくさんの子供、それもいろいろな人種の子供達が集まっていました。白人の子供、黒人の子供、黄色人種の子供、茶色い子供、赤い子供・・・。子供達の間で、「おまえは白色」「おまえは黒色」「おまえは黄色」なんて言うことがあります。時には人種別にグル-プを作って遊んでいます。
司祭は子供達を見ているとちょっと心配になって来ました。「人種に分かれるのはあまりよい傾向とは思えませんね。皮膚の色の違いなんて気にしないでいてくれたらいいのに。」
ある朝、司祭は子供達を集めて言いました。「みんなよくお聞きき、今日からみんな皮膚の色なんて関係なくなりましたよ。なぜなら今日からはみんな『青色人種』みんな青色ですよ。」
はじめはきょとんとしていた子供達もそのうち「は-い!」「は-い!」「おまえは青色」「わたしも青色」「ぼくも青色」、司祭の作戦はうまく行った様です。 子供達も人種別にグル-プに分かれることなく、みんないっしょに遊ぶようになりました。わいわいがやがや。
|
|
|
|
すっかり『青色の子供達』と定着したこの保育園、さあ今日はたのしい遠足です。みんなうきうき、わいわいがやがや、そのやかましいこと。司祭も頭が痛いです。バスが着きました。司祭が大きな声で言います「はい、みんな乗ってくださいよ。」 でも子供達はわいわいがやがや、なかなか声が届きません。イライラしてきた司祭が、さらに大きな声を張り上げて、「さあ、のったのった、濃い青色が後ろ、薄い青色が前に!」
. . . わかった?
その十壱 ルバ-レ
図では解りにくいと思いますが(またか)、なにか物をつまむような手つき(持ち上げる感じ)をして、手首を中心に数回ぐるんぐるん。これで『盗む』の意味。
ちょっと人聞きの悪いジェスチャ-ですね。もしイタリアでスリにあったら「うわっ、あの人にとられた!」すかさずこのジェスチャ-をしてスリを指差せば、きっと周りの人も助けてくれることでしょう。
|